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エピテーゼについて

先天的な欠損、事故、病気などの要因により身体の一部を失われた方の体の表面に取りつける人工ボディパーツです。

エピテーゼとは

エピテーゼとは事故、病気、火傷などの要因により身体に欠損部が発生した場合に、従来の医療技術では回復が期待できない失われた身体部分に対して、医療用シリコンを使用した人工物によって代替修復する人工ボディパーツの総称です。

作今国内メディアでもよく取り上げられ、お目にかかる機会が増えてきましたが、海外に比べ日本での歴史は浅く、ある特定の人しか必要としないものなのでまだまだ知名度が低い言葉です。海外の医療現場ではエピテーゼ治療は一般化され、普及率も高いです。

以下は、匠で実際に製作していますエピテーゼの一部です。

  • 顔のエピテーゼ
  • 耳のエピテーゼ
  • 指のエピテーゼ
  • 手のエピテーゼ

性同一性障害患者様向けの男性器エピテーゼとは

日本国内でも性に関する考え方が欧米並みに進歩(変化)してきており、昔はタブー視されていた性の不一致問題に対しても、社会的に広く受け入れられています。

ヒトの性には生物学的性別(セックス)と、心理・社会的性別(ジェンダー)が考えられるが、通常これらは一致している。性同一性(ジェンダー・アイデンティティ)とは1人の人間が男性、女性、もしくは両性として持っている個性の統一性、一貫性、持続性のことを指し、これに障害が生じて、ジェンダーとセックスに不一致が生じ、顕著な苦痛や性的・社会的役割など種々の領域における機能障害が生じた場合を性同一性障害といいます。 主な例としては、生物学的には女性であるが性自認が男性であるFTM(Female To Male)と、生物学的には男性であるが性自認が女性であるMTF(Male To Female)があります。

生物学的性別は、卵子と精子が受精した際のY染色体の有無によって決定されますが、ジェンダーがどのようにして決まるのかは必ずしも一定の結論が出ているわけではありません。現在のところ、最も有力な説は次のようなものです。受胎後、胎生期に男女の性器の分化が起こりますが、その際、男女それぞれの性別にふさわしい性ホルモンが分泌され、その性ホルモンによって脳にも性差が生じます。この脳の性別化がジェンダーと関係すると考えられています。脳の発達の経過中に母親がホルモン投与を受けたり、ストレスにさらされて、ホルモン異常が引き起こされると、脳の性差に異常が生じて、性同一性障害が生じるという説です。

このような性同一性障害の人たちがどのくらい存在するかというと、男性成人の2万4000〜3万7000人に1人、女性では10万3000〜15万人に1人との報告があるが、調査の方法などによってもその数に開きがあります。また、自らの性別に違和感を感じている、いわゆる性別違和の人たちも含めるとさらに数は多くなります。

1996年に埼玉医科大学倫理委員会が一定の基準の下に行うことを条件に性転換手術(性別適合手術)を正当な医療行為と認め、その後日本精神神経学会が診断と治療のガイドラインを策定し、日本でも正式な医療として認められるようになりました。

わが国における性同一性障害の診断と治療は、この日本精神神経学会の性同一性障害に関する特別委員会が発表したガイドラインに準じて行われます。診断はジェンダー・アイデンティティの決定、身体的性別の決定、除外診断、診断の確定の4段階で行われ、治療は第1段階の精神的サポート、第2段階のホルモン療法と女性の場合の乳房切除術、第3段階の性器に関する手術の手順で進められています。
2003年には「性同一性障害者特例法」の制定により、性同一性障害の方の法令上の性別の取扱いと、戸籍上の性別記載の変更が認められました。世界的にも、欧州をはじめアメリカ・カナダのほとんどの州、韓国、台湾、中国でも、公的性別の訂正が認められています。

人前で服が脱げない不便はありませんか?本来の性でセックスができない苦悩はありませんか?小便の度に個室トイレへ入らなければならない苦痛はありませんか?温泉へ行きたい。 男としてセックスを楽しみたい。タチションをするのが夢だ。自分の股間を見るとがっかりする。パンツをはいた時に、股間にモッコリ感が欲しい。さまざまなグッズ類を試したが、満足できなかった。パートナーと一つになりたい。カミングアウトをせずに、セックスがしたい。職場や外出先で個室トイレへ入らなければならず、周囲の人におかしいと思われている。戸籍変更までしたが、男性のシンボルである男性器がないため満たされていない。時間、費用面で外科手術を行う余裕がない。身体へ大きな負担をかけることや目立つ傷跡を残したくない。 現在の医療技術での陰茎形成術では、男性器の形状や機能に不満があるため行うつもりはない。といったお悩みをお持ちではありませんか?

性同一性障害の方が本来の身体を取り戻したいと考えるのは当然のことです。

いくつかの病院で外科手術による陰茎形成術を受けることができますが、長期間にわたる段階的な手術と莫大な手術費用などであきらめてしまう方が少なくありません。何度も再手術を受けなければならない場合も少なくあらず、その度にかさむ手術費用や渡航費、身体への負担は計り知れません。それで健康を害された方、生死をさまよう危険な状態にまでおちいられた方、命を落とされた方もいらっしゃいます。そもそも人生にとって一番大切なのは「健康」です。この健康とひきかえに「男性器」を得ても、それはむなしい勝利です。

さらに、近年医学は向上してきておりますが、残念ながらFTMにおける陰茎形成術の技術分野では、それほどの発展が見られていません。男性器を形成することは並大抵のことではなく、形状に対する不満足やアフターケアへの不安などの問題も多くあります。傷跡も目立ちます。その形成した男性器が万一あなたの想像していたものとは似ても似つかないなんてことになれば、長期間何度もつらい手術に耐えたことと、それにともなう莫大な手術費用が無意味に感じられるのも仕方ありません。気に入らないからといってそうそうやり直しがきくものではありません。

 私たちも当事者の方よりこうした相談をたくさん受けてまいり、なんとしてでも性同一性障害で悩む方々がより良い生活を送れるお力になりたいという強い思いがありました。そして、たくさんの当事者の方々の協力を得ながら、気が遠くなるほどの施行錯誤を繰り返した結果、やっとの思いでこのエピテーゼを完成させることができました。これにより、人工的でも本物そっくりの男性器、手術による身体への負担もなく、男性器再建の選択肢をひとつ増やすことができたのです。
いままで、男性器がないことをあきらめてしまっていた方、あるいは、どうせおもちゃみたいなものだろうと認識していらっしゃった方も、これをご自身の目で肌で感じていただければこの素晴らしさにきっと驚かれることでしょう。

事実、現在にいたるまですでにたくさんのFTMの方々がこちらのエピテーゼで、男性としての充実した生活を送っています。ホームページ内に、彼らの生の声も紹介しています。

いよいよ次は、あなたの番です。あなたの真の男としての人生は、今日から始まります。
一度しかないかけがえのない人生。
自分を大切にし、自分らしく、積極的に、価値高く生きてほしい。
その最高の手段が"匠"であればと思っています。